「無償の愛」とは見返りを求めず、自分よりも相手を大切に思うような深い愛情です。
パパやママが子どもに対して感じる愛情は、この愛だと言えます。
この「無償の愛」を理解するのは、大人でも難しいと思います。
子どもたちがまだよく理解できないとしても、パパやママがゆっくり何回も読み聞かせてあげることで、少しずつその年齢に合った思いが生まれてくると思います。
『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン 村上春樹訳
りんごの木が主人公です。
りんごの木と男の子はとても仲良しで、毎日一緒に遊んでいましたが、男の子は成長とともに段々、りんごの木の前に来なくなってしまうのです。
しかし男の子は、何年、何十年に一度、りんごの木の前に現れます。
その度にりんごの木は、りんご、枝、幹と自分の全てを男の子に捧げてしまうのです。
最後に、切り株だけになってしまったりんごの木の元に、老人になった男の子が現れます。
切り株に老人はゆっくり腰を下ろしました。りんごの木はしあわせでした。
いつもこの本を読むと、何とも言えない気持ちになります。
読み聞かせをしても、子どもたちも最初はよく分からないでしょう。
でも、あえて何も説明せず、繰り返し読むことで、子どもたちは少しずつ自分なりに理解していくと思います。
何回か読み聞かせをしたら、感想を聞いてみるのもいいかもしれませんね。
読書の秋、いろいろな本を親子で楽しんでみてください。